夏休み お楽しみ企画
第三回琅玕洞 著名作家 秀作版画コレクション展
場所 中日ビル 3F スペースGALLERIA清兵衛 会期 8月1日(土)~30日(日)
中日ビル 3F スペースGALLEWRIA清兵衛 版画展
2015年8月1日土曜日
2009年3月2日月曜日
岡崎市美術館 (あら 先端的ね)
岡崎市美術館で あら先端的ね-大正末期から昭和の初期の都市文化と商業美術-と題した展覧会が開催されていた。
竹久夢二に代表される モダニズムがもてはやされ成熟した時代を背景に、東京大震災(1923年大正12年)で壊滅的打撃を受け明治維新から営々と築き上げてきた近代日本の一角の崩壊と復興期の庶民生活を紹介するアート展である。
時代は越後屋呉服店(三越)や松坂屋が百貨店となり庶民生活や文化意識が大きく変化し後に起こる大衆消費時代の黎明期でもあった。
一部の特権階級や寺院などの文化であった絵画や建築に庶民が積極的に参加し始めた時期でもあり、今日につながる新しい形の大衆文化の勃興期でもある。

又 バウハウス等に代表されるヨーロッパの先端的文化が輸入され大いに影響を受けた時代でもある。
(バウハウス-Bauhaus-は、1919年、ドイツ・ワイマールに設立された美術-工芸・写真・デザイン等を含む-と建築に関する総合的な教育を旗印に掲げ世界中にカルチャーショックを与え以後の建築文化や工芸美術の分野に多大な影響を与える)wikipedia参照

前半部は上記の時代背景から生まれた 庶民の生活用品やポスター看板類。
後半は 関東大地震後の復興期のごく短い時期に活躍したバラック美術の展覧であった。
特に 震災後のまるであだ花のごとく 百花繚乱した バラック美術は必見。(当然ながらほとんど現存物は無い)
考現学の提唱者で 今和次郎のバラック美術(バラック装飾社)の作品展示や続いて起こった村山知義を中心とするマヴォのグループ達もこの流れに追随した。
刹那的、一時しのぎの異端のデザインと揶揄され正当な扱いを得られないまま それでも創作し続けたエネルギーをひしひしと感じる 圧倒的なパワーの作品群。
古き良き時代を回顧的感傷で受け取るのではなく、今を生きる我々にも相通ずるものであろう。
日本の影の部分の近代美術史の一端を垣間見た。
2009年2月23日月曜日
大一美術館 アートガラスの世界
フランス 1870年~1930年代 憧れのガラスアート
エミール・ガレとアメリカを代表するディル・チフーリの作品を中心にコレクションされたアートガラス専門の美術館
主な収蔵作家はフランス アールヌーボーを代表する巨匠 エミール・ガレとドーム兄弟 オーギュスト・ジャン ミューラー兄弟 アールデコの代表作家 ルネ・ラリック 現代アメリカガラス工芸を代表するディル・チフーリとジョン・ブレッケの作品等
今に伝わる世界的な名品がイタリア ムラノのヴェネツィアンでなくフランスで生まれた時代です。
そんな素晴らしい世界の名品を比較的気楽に見る事が出来るコレクターコレクションの美術館。
2フロアの展示で 1Fはガレから順次上記の作家の作品を展示。

こじんまりとまとまりのある 展示レイアウトで、親しみのもてるおしゃれな美術館。
係りの方に写真撮影の許可をいただいたので館内の画像を数点UPいたします。
それぞれの作品は是非美術館
で実物をご覧下さい 感動物でした。
撮影を許可いただいた美術館に感謝

2009年2月2日月曜日
藤井達吉 現代美術館 (碧南市)に思う


日本の工芸活動の功労者で 先ごろ当ブログでもUP済みの、 藤井達吉翁の美術館が 生誕の地 愛知県碧南市に2008年4月にオープン。
期待を持って先日初めて訪れた、期待が大きかっただけにひどく落胆し、失望した。
規模としてはあまり大きく無く、コンパクトな美術館で中々良い雰囲気でウツワは充分。
第一展示室、第二展示室、の2フロアー構成に地下にギャラリーフロアを持つ。
当日は東京国立近代美術館工芸館収蔵の人形展を第二フロアーで開催中。人形展はそれなりに鑑賞に値する見ごたえのある企画で堪能。


問題は 冠をつけた 藤井達吉翁の紹介フロアーの構成である。
当日は藤井達吉-人と作品-と題して第三期を展示公開中であった。
失望の要因は 藤井達吉と言う人物の捉え方についてである。
もちろん郷土の誇る偉人であるので翁の多様な作品を年代をおって順次紹介するのはそれなりの評価は出来る。
藤井達吉翁が偉大なのは作家としての名声もあるが、むしろ時代のなかで工芸をどのように捉えどのような活動を成しえたかと言う点であると私は考えている。
藤井翁が活躍をした時代、明治中期から昭和の戦後の時期までと言うのは 世界にとっても、日本にとっても、又日本の工芸会にとっても激動の時代である。
伝統的な和の見直しとインパクトのある外来文化を基調とした 工芸デザインがいたるところでぶつかり、融合を繰り返していた時代でもある。
翁は若くしてセントルイス万博に七宝で関係者として関与し後の思想を形成する大きなインパクトを得たものと思える。
自らは 七宝 絵画 彫刻 陶芸 等素材を問わず工芸全般にその類まれな才能を発揮し作品を排出している。
それも翁を語る一つの重要なファクターではあるが、更に翁を語る重要なファクターがある。
自ら工芸作家として作品を世に送り出すと共に国民協会の設立メンバー、官展の工芸部門設置の運動 、 (帝国美術学校)現武蔵野美大の創設期の教授等々、美術家教育や美術協会の設立に大きく貢献。
後に、工芸会の第一線を離れてからの活動の東海地区の古窯の調査や伝統工芸の復活に助力。
又、愛知の山村 小原地区に疎開中の同時期に行った 日本の工芸の再構築であろう。
日本の工芸も美術界が歩んだ道のりに良く似た変遷をたどっている。
アールヌーボーやアールデコに代表される 本来的意味合いのヌーベルバーグの潮流は工芸にも多大な影響を与えていると思われる。
翁は日本の工芸の一つの帰結として 小原美術和紙工芸を提案したものと考える。
藤井達吉美術館への落胆、失望はこれからの日本の工芸や美術のジャンルに大きなヒントを与えてくれている先人の業績に的確な表現で紹介がなされていない事である。
個人名を冠した美術館、博物館には作家の人となりや業績をただ羅列、紹介をするだけではない大きな責務があると言える。
藤井翁の工芸界に距離を置いてからの活動にこそ真骨頂があり、大いに語り継がれるべき要件であろうと考える。
2009年1月16日金曜日
PARAMITA MUSEUM (パラミタ ミュージアム) 鑑賞の印象


三重 四日市郊外 2009年1月半ば 山並みにうっすらと雪をかぶった菰野の山懐に 「財団法人 岡田文化財団 PARAMITA MUSEUM」はある。

館名の「パラミタ」はメイン展示の池田満寿夫-陶彫-般若心経シリーズの「梵語のはらみた-波羅蜜多」に由来とか。
名誉館長の小嶋千鶴子氏はイオングループ総帥の岡田元也氏のおばで会長岡田卓也氏の姉
洋画家 故小嶋三郎一氏の奥様であり陶芸家でもある。
池田満寿夫氏は不遇の時代を経て 版画家を原点として、映画監督 絵画 陶芸 エッセイスト等マルチな才能を発揮した方である。
1階第一展示室~第三展示室に展示された、総点数1300点の陶彫作品は圧倒されるボリュームと迫力である。
壮年期のエロスやアンチジャパン的傾向から人生の最終章で東洋的な仏教美術に還っていったものなのか。
この作品群がパラミタミュージアムに展示されてから三年後、63歳の若さで池田氏は逝ってしまった。
他に1200坪の広さを誇るガーデンと展示館建築物には、陶芸家 内田鋼一氏の入り口壁画、パラミタガーデンには大壷、 陶芸家 伊藤慶一はパラミタガーデンの壁彫、
山口牧生の石彫はパラミタガーデン と美術館全体に配され、2階第五展示室には 古萬古の名陶展示 。
同じく 2階第六展示室には、洋画家 故小嶋三郎一氏の絵画の常設展示がある。
企画展示も多彩で- 21世紀を担う女性陶芸家たち-が開催されていた。

入り口右手に小さなギャラリースペースがあり覗いてみる。
菰野 陶芸村で作陶活動をしている 萬古作家 堀野証嗣氏の 陶芸展が開催されていた。
古萬古の復刻作品や萬古赤絵、高麗物、島物等の茶陶の展示であった。
赤絵の古萬古の作品は興味もあり 2階第五展示室で古萬古の名陶を鑑賞した後
同じ菰野の陶芸家 森正氏と共通の知人と言うこともあり、陶芸家堀野証嗣さんと陶芸談義。
人間味を感じる作風そのままの、温かみのある真摯な姿勢を持った陶芸家とお見受けした。
いずれ機会があれば SALON BAQ でもご紹介してみたい作家と作品であった。
2008年12月25日木曜日
杉本美術館


愛知県知多半島の閑静な里に 昭和を代表する画家 杉本健吉美術館がある。
2004年 99歳で天寿を全うされた。
絵画はパブリックなもので個人が死蔵してはいけないのモットーから、全作寄贈により1987年 名鉄電車により財団法人 杉本美術館が開館。
お亡くなりになる直前まで美術館に通い、精力的に創作活動をされていたそうである。
作品を云々することよりもクリエーターとしての一貫した生き様をまざまざと実感させられる美術館。
私自身 渡辺俊明-墨彩詩書画-俊明がたりを長く企画させていただいていたこともあり 感慨深いものがありました。

それほど大きくは無い美術館ですが 実にゆったりとした時間を過ごすことの出来る所です。
2008年12月17日水曜日
東アジアの海とシルクロードの拠点--福建


日本の工芸文化の底辺に脈々と流れているシルクロード文化を端的に表した 展示会が愛知県陶磁器資料館で展示されていた。
私にとって現地名-福建地域との最初の出会いは春秋呉国や越の国、少年期の愛読書 三国志演義 孫堅・孫策・周諭らの英雄が活躍する三国呉国で歴史ロマンの1ページとしての登場が最初だったと思います。
現在の江蘇省(南京)浙江省(杭州市)福建省(福州市)広東省(広州市)等 中国南部地域である。
又、長江流域文化が漢民族の文化として我々日本文化の形成に多くの役割を持ち、広く知られているのに比し、海洋民族で武力や又、沿海貿易で琉球や九州、南アジアにまで勢力を拡大していった 古代閩越、百越の民がわが国にもたらした多くの文化遺産はあまり認知されてない。

インゲン豆の隠元和尚と黄檗禅、煎茶文化や鉄砲伝来もこの東南地域の民によってもたられれたものである事がよくわかる。
新しい発見 ? は客家(はっか)の民の説明のくだりで、客家の成り立ちと思想、排出された多くの偉人達、文天祥、洪秀全、孫文、鄧小平 胡耀邦、李登輝等が客家出身だとか。大いに学ぶべきところかと。
展示は プロローグ 閩・越の時代 第一章 唐・五代の福建 第二章 宋・元の福建 第三章 明・清(鄭和 鄭成功の時代) 第四章 沈没船と陶磁器 参考出品 国内所蔵の福建陶磁の各ブースに区分展示され、前漢期・東晋期・南朝期・唐期・五代期・宋期・元期・明期 のマップと時代別の福建の社会的背景や窯業地名等が詳細に分類展示されていて、各時代の陶芸品や工芸品の展示とその時代背景の説明文、 又日本とのかかわり等大変わかりやすく興味深いものでした。

茶道具とのかかわり、近松文学にも題材として取り上げられた国姓爺-和唐内のくだりや難破船から引き上げられた陶磁器類の展示は工芸を離れた歴史ロマンを感じ、隣国との深いつながりに歴史の重さを感じ現代に生きる私たちが日ごろ忘れている民族の成り立ちや工芸文化の再認識をした企画展でした。
展覧会は 2008年10月25日~2009年1月12日が 愛知県陶磁器資料館
2009年4月13日~5月18日が学習院大学史料館と明治大学 博物館併催
2009年6月1日~7月17日までが仏教大学 宗教文化ミュージアム(京都)
2009年8月29日~10月12日までが山口県立萩美術館とこれから約1年国内を 巡回するようです
色々筆足らずの説明より 百聞は一見にしかずとか ご覧になればその素晴らしさが ご理解いただけると思います。
2008年12月11日木曜日
髙橋節郎館-豊田市美術館に併設を鑑賞


漆芸家 髙橋節郎
1914年 長野県安曇野市に生まれる 2007年 没(享年92歳)
東京芸大教授 日本芸術院会員 文化勲章受賞等の経歴を持つ 漆芸家-高橋節郎記念館を鑑賞
館内は二階層に別れ3つの展示室に分かれていた。
鎗金の屏風や墨彩画、パネル等とピアノやハープ等の楽器に装飾を施した作品等、日本の装飾工芸の極致を感じました。
髙橋節郎氏の用いている漆装飾の技術を簡単に紹介します。

鎗金(そうきん)日本でいう沈金(ちんきん)の中国での呼び名を高橋節郎氏は日本の伝統的な沈金技法にオリジナルな工夫をし
細かい線の表現を加え、金の濃淡や陰影の効果等の新しい表現を加味し従来の沈金とは趣の異なるものを生み出した。
あえて自分の独創的な技法を「鎗金」と呼び、中国の伝統的手法の鎗金と区別している。
漆を塗り重ねた面に刃物で絵や柄を彫刻し溝に漆を接着剤としてすり込んで、金箔や金粉を埋め、
漆が乾いたら、はみ出た余分な金を拭き取り刻線内の金だけを残すようにする。
すると、刃物で彫った線が金で表わされる。
螺鈿(らでん)夜光貝、蝶貝、あわび貝などの貝類、牙角類、べっこう、水晶、琥珀、その他宝石のようなものを、
漆を塗り重ねた面に貼ったり、はめ込んだりして装飾する事を言う。
貝などを切ったり薬品で腐食したりして、文様の形にする。
これを漆の面上に配し、文様の形の貝を面の上に貼り、その上からまた漆を塗り重ね、表面を平たんにしてから貝のある部分だけを砥ぎ出すと
面と貝の面が同じ高さになる(研出螺鈿、薄貝螺鈿)。
漆塗の面をあらかじめ貝の文様の形に合わせて掘り込んでおき、その中に貝を入れて接着する方法は、
厚みのある貝が地の面より高く出て、立体感のある仕上がりになる。(肉彫り螺鈿、厚貝象嵌)
蒔絵(まきえ)漆塗の面の上に漆でデザインをし、上から金粉や銀粉、色粉などを蒔いて、それらの粉を定着させて絵や柄を表わす方法。
奈良時代から、日本において最も発達を遂げた技法で、さまざまな手法がある。
金粉などを蒔きつけた上から、漆を何度も塗り重ね、その後金の絵や柄が現れてくるまで漆の面を平らに研ぎだす-研出蒔絵、
金粉が定着した上から金の文様が透ける程度に薄く漆を塗り、表面を磨いて仕上げる-平蒔絵、
漆で絵や柄を描く際に、漆や灰の粉などで高く盛り上げ、その上に金粉を蒔き、平蒔絵と同様に仕上げる-高蒔絵、
高蒔絵と研出蒔絵の併用であり、高蒔絵の上から漆を塗り重ね、平らな面と盛り上げた面を高低に沿って同一面上に研ぎ出す-肉合研出蒔絵(ししあいとぎだしまきえ)等。
乾漆(かんしつ)木や粘土石膏などの型の上から、漆(木の粉や焼土を混ぜる場合もある)と麻布を貼り重ね形を整えて、漆塗で仕上げて像を作る手法。
技法そのものは正倉院宝物の中にも見られるが、奈良時代から仏像の制作に取り入れられ発達した。
型の上から漆で麻布を貼り、その型を抜いてしまい、漆塗で仕上げる方法を-脱乾漆(だつかんしつ)といい、軽い造形作品ができる。
一方、木の型を抜かずに仕上げる方法を-木芯乾漆(もくしんかんしつ)といい、この方法を用いて、立体的な抽象造形作品を制作している。
髙橋節郎氏は漆芸の装飾手法を自由な発想からフルに活用た作品を残している。
人となり経歴は省力するが 素晴らしい 日本の工芸美術である。
中部国際空港 セントレアの陶壁画「天空翔翔」も髙橋節郎氏の作品です。
2008年12月10日水曜日
昭和の日本画変遷を鑑賞
トヨタ鞍ヶ池記念館 併設画廊 アートサロンにて戦後の日本画変遷を楽しく鑑賞。

激しく価値観の変わった時代、自由なテーマと洋画的な表現も取り入れられた時代を年代の推移と個々の作家の際立った表現力と共に鑑賞。
個人的には前田青邨画伯の 静物は印象的でした。
展示作家及び作品名は以下の通り。
前田青邨-鵜飼、静物 川合玉堂-深山抄秋 上村松園-つれづれ 横山大観-不二霊峰
小林古径-菖蒲 奥村土牛-栗 徳岡神泉-畠 山本丘人-或る港 福田平八郎-鮎
小倉遊亀-雨に咲く、牡丹 吉田善彦-法隆寺の秋 山口華楊-晨雪
麻田鷹司-遍昭寺山広沢池 稗田一穂-時雨れる湖 上村松篁-花の中 松尾敏男-花菖蒲
大山忠作-暁鶴 田渕俊夫-東大寺遠望 村上淳之 全21作品
トヨタ鞍ヶ池記念館はトヨタの五つある展示施設の中の一つだそうで、トヨタの車作りや工場建設の足跡が紹介されている。
創立当時の苦労話,工場建設時の逸話や、トヨタの創業当時のドラマが精巧な模型と映像やジオラマで展示されていて結構楽しめます。


トラック、自動車の復元車。初期の力織機が最高のコンディションで展示されている。
模型や復元車両を使った展示技術は秀逸。
徒歩3分ほどの敷地内には旧豊田喜一郎邸(昭和8年 名古屋・八事・南山に建てた住居を移築)
もあり古きよき時代を体感。








