2009年1月16日金曜日

PARAMITA MUSEUM (パラミタ ミュージアム) 鑑賞の印象









三重 四日市郊外 2009年1月半ば 山並みにうっすらと雪をかぶった菰野の山懐に 「財団法人 岡田文化財団 PARAMITA MUSEUM」はある。










館名の「パラミタ」はメイン展示の池田満寿夫-陶彫-般若心経シリーズの「梵語のはらみた-波羅蜜多」に由来とか。
名誉館長の小嶋千鶴子氏はイオングループ総帥の岡田元也氏のおばで会長岡田卓也氏の姉
洋画家 故小嶋三郎一氏の奥様であり陶芸家でもある。

池田満寿夫氏は不遇の時代を経て 版画家を原点として、映画監督 絵画 陶芸 エッセイスト等マルチな才能を発揮した方である。
1階第一展示室~第三展示室に展示された、総点数1300点の陶彫作品は圧倒されるボリュームと迫力である。
壮年期のエロスやアンチジャパン的傾向から人生の最終章で東洋的な仏教美術に還っていったものなのか。
この作品群がパラミタミュージアムに展示されてから三年後、63歳の若さで池田氏は逝ってしまった。

他に1200坪の広さを誇るガーデンと展示館建築物には、陶芸家 内田鋼一氏の入り口壁画、パラミタガーデンには大壷、 陶芸家 伊藤慶一はパラミタガーデンの壁彫、
山口牧生の石彫はパラミタガーデン と美術館全体に配され、2階第五展示室には 古萬古の名陶展示 。
同じく 2階第六展示室には、洋画家 故小嶋三郎一氏の絵画の常設展示がある。
企画展示も多彩で- 21世紀を担う女性陶芸家たち-が開催されていた。









入り口右手に小さなギャラリースペースがあり覗いてみる。
菰野 陶芸村で作陶活動をしている 萬古作家 堀野証嗣氏の 陶芸展が開催されていた。
古萬古の復刻作品や萬古赤絵、高麗物、島物等の茶陶の展示であった。
赤絵の古萬古の作品は興味もあり 2階第五展示室で古萬古の名陶を鑑賞した後
同じ菰野の陶芸家 森正氏と共通の知人と言うこともあり、陶芸家堀野証嗣さんと陶芸談義。








人間味を感じる作風そのままの、温かみのある真摯な姿勢を持った陶芸家とお見受けした。
いずれ機会があれば SALON BAQ でもご紹介してみたい作家と作品であった。

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