工芸雑感 7 (工芸と芸能)
工芸の発展普及には工芸論 雑感5で取り上げた信仰のほかに 芸能も又、大きな要素と思われる。
芸能と工芸のテーマで、思い浮かぶ代表的な芸能は 能であり歌舞伎であろう。
能は田楽、猿楽に由来する、田楽はもともと農民が豊作を祈念し、笛や太鼓でにぎやかに囃し立てたことに始まる民間芸能であり、又、猿楽は田楽の演目要素に滑稽な所作、言葉や冗談が加わり 道化じみた演目になり、歌や、手品 物まね等も加り、後に歌と舞の部分が猿楽(猿能楽)として発達した。
主な演舞場である 神社や寺院の祭礼などには欠かせない行事となり、後の能楽へと歩む。
歌舞伎は(傾く)が語源とされ異様な振る舞いや衣装の「傾きもの」 出雲の阿国がその始祖
とされ。大いなる流行の影響でじょう女郎、遊女歌舞伎や少年歌舞伎などが起こるが 風紀上の問題で規制を受け、現代の成人男子の演ずる歌舞伎に統一され、今日まで伝承されている。
田楽、猿楽の歌舞伎の衣装や 舞台装置 常設のための小屋の建築やデザインと多くの工芸の基幹となる要素の発展を見る。
舞の亜流としては 獅子舞や村芝居などがあり、多くの民間芸能の元となる
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